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2007年12月26日

 親しいひとと、ひかるという女の子の自殺の原因はなんだったのだろうという話をしている。

 明治くらいの古い、けれども大きな和洋折衷の建物。
 私はカラスが2階の窓から中に入ろうとしているのに気付いて、中庭を挟んだ反対側の廊下から見ている。
 カラスは中までは入らずに、窓の隙間から室内を見て人がいるとわかったのか飛び立っていく。
 誰がいるのかと見ると、ひかるの両親が立っていた。ふたりで私の足元の1階廊下を目を見開いて見ている。
 すぐ足元からガラスの割れる音。
 正面でひかるの両親が何事かを叫んで部屋を出た。1階に向かったようだ。
 何が見えたのかと思い、先ほどカラスが入ろうとしたひかるの両親のいた部屋へ行き1階を見下ろすと、ひかるがまさに老人の首を割れたガラスで切っているところだった。
 普段は清楚な感じのするひかるがすごい形相をしている。鬼気迫る、とはこのようなことを言うのだろうか。
「よくも私に辱めを」のようなことを叫んでいる。
 私に気がつくこともなく、両親が間に合うこともなく、ひかるはそのままガラスで自分の首を切った。

 ああ、これが原因だったのかと思い至る。
 このことをさっきひかるの死について話していた人に話しに行こうとすると、いつの間にか床一面に割れたガラスが散乱している。
 裸足。ガラス。ひかる。