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2023年11月08日

 Quest2でやったゲーム感想。

・Subnautica(2018)
・theBlu(2016)
・Subnautica: Below Zero(2019)
・The Forest(2018)
・Into the Radius VR(2019)


・Subnautica(2018)
 海に潜るゲームしたい! ということでSteamで『圧倒的に好評』だったサブノーティカです。予備知識はゼロ。


 Subnautica Cinematic Trailer

 ストーリーはざっくり宇宙船が事故って水だらけの惑星に脱出ポッドで不時着しました。からのスタートで素材集めてクラフトしたりして生活充実させつつ他の脱出ポッドの人からの救難信号受信したりして色々探索してく。

 グラフィックについては開始してすぐの脱出ポッド内部を見て「返金かもなこれは」みたいなことを思ったりもした……のだけど、ポッドから出て海潜った瞬間『海に潜るゲームしたい!』という欲求にかなり応えてくれてなんだこれサイコー! になりました。チョロい。

 水中キレイ! はそれはそれとして、特筆したいのはスケール感で、地上では自重で潰れてしまうけど海の生物はでかいぜ! みたいのを体感できてかなりいい。水中なので自由に上から下から臨場感をもって接することができる。

 後日VがプレイしてるのをYouTubeで眺めたりして確信したけど、これはVRの効果によるところがかなり大きいな。平面だけだとするとあえてプレイしたいとは思わないかも。
 VR対応はMOD(nexusmods入れてSubmersedVR_0.1.6.zip)を使用したんだけど、ボタンが足りなかったりでいくつかできない操作はあった。
 具体的にはグラブスフィアの起動、スキャナールームのドローンカメラ切り替え、サイクロプスのカメラ切り替え、地上でのダッシュ、スクリーンショットの撮影とか。

 ここらはそこまで大きな問題ではなくてクリアに支障はないかんじ。クリアしてみて思うんだけどこのゲームは出来る事や作れるもの、やれることが色々あるけど、エンディングを目標として行動を最適化すれば必要ない物の方が多い。

 自由度の高さ故に時間はかかりがちで、かといって攻略サイトとか頼りながら真っ直ぐに進むと良さを最大限に堪能出来ないタイプのゲームだったかな。かといってあてもなく彷徨うのも気持ちが焦るというか、ゲームに時間を浪費していることへの罪悪感を感じてしまうので、展開に詰まった時は普通に調べた。VRだとテキストをあんまり読みたくないので、次の目的地のヒントとか拾えないことが結構あったし、探索でのちょっとした見落としが結構致命的だったりもした。

 クラフト出来るゲーム……というか時間かかるゲームは避けたくて、それ故マインクラフトなんかも意図的に人生から切り離してるんだけど、予備知識無しでスタートした弊害で久々にじっくりやってしまったな。今までにプレイしたVR専用ゲームは比較的短いものが多くて、普通のPCゲーをVRMOD利用してやる場合はかかる時間も意識しないとなと思ったりも。

 探索範囲を広げて深く潜っていき幻想的な光景やヤバい生物に遭遇するってのがこのゲームの良さの大部分を締めていて、うまくやることがゲームではないというか、どんなゲームでもそうだと思うんだけど試行錯誤している中での絶望感でしか得られないものがあって、後々の思い出として残るような体験を求めているのならば攻略情報の取得を控えたサブノーティカはそれに高水準で応えてくれると思われます。

 ネタバレを含むので書き辛いのだけど、対処方を知ってれば全く印象に残らないようなことで結構絶望な状況に陥ってしまって、そこをどうにか手探りで切り抜けたことが一番思い出に残っていてゲーム体験としては最高だったんです。正攻法以外でも結構ゴリ押しでいける柔軟さもある辺りいいゲームだよ。

 ただシステムの不親切さ、みたいなものもそこそこあって説明不足感は否めないかもしれない。昨今のゲームは説明しすぎ、古いゲームは説明しなさすぎ、みたいなところは個々人で感じ方は異なるだろうし、海洋サバイバルで何を説明求めてるの? っていうのもありつつ、特に序盤は何したらいいのかわからんかったな。

 それでも素材集めたり食料と水を得るだけでも楽しかったし後から考えればなるほど導線はあったな、とも思えるけども、詰まる部分はわりと多かったように思える。先述のようにそれは良し悪しだしちゃんと都度テキスト読んでない方が悪いのだけど。

 サブノーティカは海洋サバイバルゲームではあるけども、海洋ホラーゲーとしてもとても良い。ホラー耐性はそれなりにある方だけどもうちょっと根源の、生物としての怖さみたいなものを感じられるのは独特な体験だったのでのでそこも書きたい。
 まず水中に潜るのは呼吸できなくて死ぬから怖い、よって海も怖いし未知は怖いので異星の海ならばさらに怖い。暗闇は怖いので夜の海は怖いし深海はいつも暗くてなおさら怖い。んでもってその状況で出会う生物も怖いし巨大なら超絶怖いしそれに襲われるのも当然怖い!

 と、色々怖い要素を並べてみたものの人類の叡智の結晶も各種あるし、深海にも光る植物みたいなのとか光る生物とかいて基本は「きれぇ^^」でいける。Half-Life Alyx は強制的にホラーも組み込まれてて脱落者が出てもおかしくない感じだったけど、こっちは頑張れば回避できるかも。そもそも海洋生物が生活してるだけなのに怖いとはなにごとですか! そうそう、生き物の動きとか観察してるとそこらの動きも結構良く出来ててですね!

 とかとか、まだまだ色々書けることはあるのだけどあんまり長くてもアレなのでこのへんで。自分の中で歴史に残るしいずれもう1回やりたい素敵なゲームなんだけど、食事音の一部がちょっとクチャラー気味で嫌。逆に言うと不満はそれと数々のバグくらいであとの説明不足な部分なんかは肯定的に受け止めることもできるので個人的にはこれだけでもVR環境を整える価値があった! それは言い過ぎ。

『数々のバグ』でさらっと流そうとしたけどバグみたいなものはちょいちょいあったかな。あったけどさらっと流すぞ。

 あと音楽も全体的に良くて、深海がテーマだと共通する何かがあるのか大好きなダライアスみを感じたりも。
 何度も感じたから多分意図的だと思うのだけどバイオームを移動したタイミングで音楽が変わったりして演出として効果的に使われてたように思える。いやわからん、たまたまかも。


・theBlu(2016)

 theBlu VR Trailer

 海に潜りたいその2。
 2分くらいの体験がフリーで1本あって、あとは有料。
 フリーで見られるのが1つだけなのでそれだけで評価するけど、とにかくメチャ怖い。いや『個人的には』なんだよな。個人的には恐怖映像なんだけどひとによると思う。


・Subnautica: Below Zero(2019)
 あのサブノーティカの続編! 前作から1年後だか10年後だかの世界!
 ……なんだけど、VRmodが導入もかなりめんどかったのに入れてみたら出来がイマイチすぎて返金。なんだこの操作感とボタン配置は……。どうにか無印に近づけられんかなと足掻いたりはしたのだけど、最終的には無印では手で直感的に選択できた色々が目線で選択に退化してたのがどうにもならなくて諦める。
 ついでに色々調べてたり視聴したかんじ中身も無印は超えられてない様子なのでもうよいやになってしまった。


・The Forest(2018)

 The Forest - Official Trailer

 乗ってた飛行機が堕ちて一緒に乗ってた子供が食人族に誘拐される話。
 このゲームは多分良いのだけれども、先にサブノーティカを触っていたのが良くなかった。
 VRならではのスケール感を感じられることのメリットはほぼ無し。
 クラフトに木をめちゃくちゃ切るんだけど、それに腕を振りまっているうちに虚無ってしまい返金。地上を徒歩で移動してクラフトするゲームはちょっと厳しい……。


・Into the Radius VR(2019)
 ポストアポカリプスなかんじの世界で探索したりサバイバルしたり。
 評判が良かったので触ったけどあんまり合わなかったな。スケール感のメリットあんま無いのと、サブノーティカの反省を活かしてレビューみたら結構時間かかりそうで躊躇した。
 あとは武器の扱いがHalf-Lifeシリーズと比較してあんまり触ってて楽しいとは思えなかったかな。セーフティがついてたりボルトアクションやったりリアルで、好きならハマるハズでわりと好きな方だと思ってたんだが……。


 次回
 Half-Life2(2004)
 Portal2(2011)

2023年09月17日

 Quest2でやったゲーム感想。

・Half-Life: Alyx(2020)
 Quest2買うよりも数ヶ月前にセールで買ってた、というくらいにやっておきたかった作品なのです。


 Half-Life: Alyx Announcement Trailer

 Valveが作るゲームなので何もかもよく出来てる。
 最初の5分で理解できる圧倒的な没入感は普通のゲームでは体験することは出来なかっただろうし、トータルではすんごいよかった! という前提で感じたことをつらつら書いていく。

 今作はHalf-LifeとHalf-Life2の間の話で、2にも出てたアリックスが主人公。
 ストーリー的には異世界と繋がってしまってそいつらに地球は大体支配されてますみたいな世界観で、映画とかでもたまにある宇宙人とかロボとかとレジスタンスが戦ってますみたいなやつ。
 そんなこんなでアリックスは意思も目的もあって結構しゃべりまくるのでVRならではの没入感とストーリーはそんなに噛み合ってないかもしれん。

 物語に放り込まれてリアルな視覚やらの体験を交えて進んでいく感じはディズニーランドやらのアトラクションに近いかな。すごいよく出来てる等身大のクリーチャーや童話に出てくるような老人と、触れない位置で会話した後に『ゆけアリックス!』みたいに示してくれて次のエリアに行く、みたいな。

 ストーリーに対してプレイヤーはわりと傍観者なんだけど、探索、戦闘やパズル要素はアリックスとなってこなしていく。
 難易度はハード・ノーマル・イージー・ストーリーの4段階のうちノーマルでプレイ。Valveはテストプレイでユーザビリティを突き詰めるし、L4Dとかではプレイヤーの行動で落ちてるアイテムやら敵の量を調整したりとかもするので終始すげえ手のひらでコロコロ転がされてる感がありました。いや、『ギミック使ったり弾薬節約してるのにこんなに足りないの!?』とか絶妙な難易度で楽しかったって話をしています。回復はわりと余りがちで不親切という感じはなかったかな。

 戦闘というか、銃器を身振り手振りで扱うのはかなりよくて、短銃でノッチサイトだときっちり狙わないとマジで当たらないんで銃撃の姿勢を意識したり、焦ってリロードがままならなかったりもして大変楽しかったな。武器をアップグレードさせてレーザーサイトつけたり装弾数増やしたりで便利にしてくのも普通のゲームとは違う独特の充足感があった。

 あとはミニゲームみたいなパズル要素はVR向けにいい感じに作られててある程度は楽しめたのだけど結構な頻度で出てくるので個人的にはテンポが削がれるしめんどくさかったかな。2周目やるにしてもパズルがめんどいから当分いいやってくらい。これについてはValveのやることだから強制的に休憩させるような意図があるのかもしれん。

 実際プレイにおける消耗具合はなかなかのもので、Quest2はいいHMDだと思うけどわりと重いし視界も狭いしでプレイしてると疲れるので発展途上の機械だな、という感じはある。とくにこのゲームは物陰に隠れて銃撃戦とかして身体も使うのでちまちまプレイしては疲れて止めて、で日数はけっこうかかった。

 ということで色々書いたのだけど圧倒的な作り込みの近未来SF的な世界観と愛せるクリーチャーやら適度なアクションとホラーで超よかったです。
 いいMODが大量にあって、例えばGunman ContractsというMODでは傭兵となって人身売買組織を襲撃したりもできるので銃を扱うゲームは当分必要ないかな。


・Paper Beast(2020)
 紙でできたような動物みたいな謎生物を掴んだりしてパズルみたいのを解いたりして先に進んでいく謎のゲーム。


 Paper Beast - Teaser Trailer | PS VR

 とてもよかったな。
 謎生物は謎でかわいいし雰囲気と世界観が終始良くて、ある種荘厳とも言えるような見たことない光景を眺めて敬虔というか、あまり文章で表現できないような感情になったりもしてこれまた得難い体験でした。

 パズルの難易度は個人的には丁度よくて、観察してできることを試していけばそれほど難解な部分はなかったように思える。ボリュームはちょっと少ない気もしつつ、ダレることもなくいい余韻が残ってるのでこれくらいがいいのかもしれん。しかしVRはtrailerの映像みてもイマイチ伝わらないな。立体でスケールを感じて見られるってのはかなりのバフが乗るのでハードルはあれどももっと普及して色々出て欲しいとこ……。2020年のAlyxがオーパーツ的に存在してその後がそこまで続いていないような。重さと視界と値段とモノによってはゲーミングPCがいるのがネックだなー。

 ちなみに体験版だけちょっと触ったMossというネズミを神視点で誘導していくゲームはパズルなんだけど合わなかったな。ミニチュア感はそれはそれで見どころがあったけど。
 ゲームはやはり相性のようなものがあって、相性のよいものに出会えたのは幸運なことですね。

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